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インターネットで何ができる?

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変化するライトノベル

ライトノベルは、「昔から」変わらないでしょうか。

 

ライトノベルはどのようにしてあるか、という話を簡潔に書きます。

一つは、美少女ゲームのアナロジーとして、現在(少し昔)のライトノベルに起こった「最近のライトノベル論争」について書いてみたい。

美少女ゲームには大きなトレンドが(かつて)あり、それは「泣きゲー」と呼ばれるものでありました。これは単なる印象的な用語であり、確固たる意味はなかったが、なんか感動できるゲームに対してこれが用いられていました。反対に、そういった泣きゲー隆盛の中で月姫Fateという格闘的なゲームが、もう一方の需要を満たすようにして出てきた面もあると思います(もちろんアリスソフトとかもあるけど)。この泣きゲーがやがて泣き要素は重要視されなくなり、より硬派なシナリオが重視され、マブラヴなどの複雑かつ超大なシナリオが頂点となり、一気に瓦解したように思います。

そこでユーザの認識に齟齬が起こり、かつてはシナリオ派などと呼ばれる人々と萌えゲーであることを至上とする人々との間で論争が起こり、それは同時に美少女ゲーム業界の縮小と相まって「美少女ゲーム衰退原因論」がネットの片隅で語られるということが起こりました。

 

話の枕に置くには少し高カロリーなものになってしまったが、ここで示そうとしたのは、シナリオ派と萌えゲー派という二つの陣営が同じ美少女ゲームというものの中に生まれてしまったことです。もちろん、実際にはその両方を満たす作品がブームを起こすのであり、どちらかを「成功原因」や「衰退原因」としたところで水掛け論になりこれは結論の出ようがありません。

問題は、美少女ゲームの衰退に至り、このような二つの「派」が形成されたことにあります。

 

ライトノベルに関しても、ブギーポップイリヤ、時代は下ってハルヒといった作品のブームが起こりました。その時代にはスレイヤーズ的な要素を持った作品はほとんど表舞台ではなかったように思います。しかし、シャナといった形でバトルものは別になかったわけではありません。だが、それはスレイヤーズとはやはり「同じ」ではありませんでした。

 

近年になって起こったのはやはりweb小説の取り込みです。

これはある種ケータイ小説のように、その作品が持つ方向が、イリヤハルヒといった作品とは違うと言えるだろう。それはweb小説というものが持つ独自性です。

だから、ライトノベルはそのようなものを取り込むことでさらなる変化を遂げたと言えるでしょう。

 

話が前後するが、ライトノベル美少女ゲームの要素を取り込むことで俺妹のような作品を出すことにも成功しました。

もちろん、ラノベがマンガ化されれば、それはラノベのマンガへの輸出になります。また、美少女ゲームも昔は当然マンガから、また近年ではラノベからの取り込みもあります。だから、これはマンガ・ラノベ・ゲームという形でいわばグローバリズム的に相互輸出入が行われているのです。だから、ラノベの表紙絵にエロゲ原画家が使われても全く違和感のないのは、内容に関しても齟齬が大きくないからです。

故に、これは緩い文化圏を形成しているわけです。

単純にマンガをアメコミとかと比較できないように、ライトノベルも単純にヤング・アダルト小説などと比較はできないのです。それはライトノベルが単一としてあるのではなく、マンガや美少女ゲームといった圏と交流する中で生まれたものだからで、それを強引に「小説」という部分だけを引っ張り出して単純に別の小説文化と比較しようとしても出来ないのです。それはヤングアダルトヤングアダルト独自の文化圏を持っているのと同じことです。

 

私がここで語ったかどうか覚えていないが、美少女ゲーム衰退論に対して、私は「むしろ美少女ゲームは拡大している」と述べたことがあります。

それは主にFate/GOのブームに対して述べたことだが、これもFate/GOを美少女ゲームとして捉えれば、それは美少女ゲーム文化の変化であり、たしかに伝統的なADVではないが、シューティングゲームが東方という美少女文化と融合することでシューティングも美少女文化も相互発展をなしたことを考えれば、このように<美少女フォーム>は非常な拡大力を持っています。あと、アイマススマホゲーとかもそうか。

 

ライトノベルもかつてのイリヤハルヒといった作品は存在しないでしょう。

しかし、それは美少女ゲーム泣きゲーがないようなものです。最近はラノベ叩きも下火のようだが、あれも今思えばイチャラブ論争という沼を経験した美少女ゲーム界隈と似たようなものだったのかもしれません。しかし、美少女ゲームよりは母数が大きかったし、アニメなどでもライトノベルというものが有名だったので、色々PVが多いところに取り上げられカオスなコメント喧嘩が起きてしまったのでしょう。攻撃的な連中はどちらにもいるし。

「最近のライトノベル」と言われた時に、箇条書きの要素だけを比較して「ほら!今も昔もラノベは同じだ!最近のラノベも昔のラノベもなく、ラノベはいつも同じだ!」という同一論の主張には首を傾げます。明らかに変化しているし、それはどうしようもないものだし、だからといって別に悪いわけではありません。それはラノベがweb小説の文化などを積極的に取り込んで変化していこうとしていることなのだからです。

ただ作品が面白いかつまらないかは、読者が決めることです。つまらない作品ばかりであればやはり衰退するし、面白ければ拡大するでしょう。